梁山から来ました

中華圏の小説、ポーランドボール、SCP財団、作曲、描画などが好き。皆様のお役に立てる/楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指して、試行錯誤の日々です。

2019-01-01から1年間の記事一覧

十数回目の『水滸伝』通し読み記録 001

さて。 先日より、十数回目になる『水滸伝』の通し読みをしています。 (実は、正確な回数はよくわからないんですよ。これまで吉川·清水訳の百回本を恐らく10回くらい、駒田訳の百二十回本を1回、通し読みしてきたので、初めて井波訳に挑戦する今回を「十数…

『水滸後伝』第24回あらすじ

燕青は楊林を連れて金の軍営に向かい、捕虜となった道君皇帝に謁見して、「苦みの後には甘み」の意味をこめて青梅百個と蜜柑十個を贈る。 皇帝は返礼にと、詩を書いた団扇を燕青に賜る。 帰り道、燕青らは懇意にしていた盧俊義の縁者・盧二郎旦那の妻と娘が…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 053

〈通行料・暗殺救出依頼〉清風山盗賊の通行料(第34回)黄金3000両→3000万円。蔡福が盧俊義暗殺のため李固より金子500両、盧俊義救出のため柴進より(第62回)黄金1000両→双方より500万円と1000万円。【図解 「水滸伝の家計簿」の項より】— 水滸伝関連書籍bo…

『水滸後伝』第23回あらすじ

王鉄杖は蔡京らを見つけられずに東京に帰り、李綱に復命する。 欽宗は、金との和議を説く李邦彦らと、迎え撃とうと言う李綱や种師道らとの間でなおも揺れるが、最終的には抗戦を決める。 种師道は開封に迫る金軍を迎え討つにあたり、援軍を待とうと言うが、…

水滸伝関連書籍bot 今後の予定

いつも水滸伝関連書籍botにいいねやRTをいただきまして、ありがとうございます。 さて、予告してありました『中国の五大小説(下)』『図解雑学 水滸伝』『ものがたり水滸伝』からの引用入力作業がひととおり終わりましたので、今後の予定について、少しお知…

『水滸後伝』第22回あらすじ

楊林たちは唐牛児が城外へ投げ下ろした手紙から柴進の無事を知り、扮装をして城内に紛れ込む。 戴宗が城内から合図して飲馬川の軍勢にはしごで城壁を登らせると、城内の兵たちは恐慌状態となる。李応が高源を討ち取り、柴進とその家族は無事に保護される。 …

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 052

三山合流して梁山泊に入った時、「生辰綱」強奪が話題となって一同大笑いとなるが(第58回)、晁蓋・呉用らとのわだかまりは本当になくなっていたのだろうか。楊志の心のうちが気になるところである。【図解】— 水滸伝関連書籍bot (@shuihu_related) 2019年1…

『水滸後伝』第21回あらすじ

李応と呼延灼は曇化と闘うが、打ち負かすことができない。頭領たちは朱武の計略に従い、曇化の軍勢を飲馬川に貼りつかせて、密かに万慶寺へと兵を差し向ける。 寺に踏み込んだ頭領たちが酒盛りをしながら待っていると、果たして曇化が引き返してくる。頭領た…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 051

雑劇で扱われているのは、〈中略〉108人がいかにして梁山泊に集まることになったかの物語でもなければ、この集団がいかにして崩壊したかの物語でもない。そこでは梁山泊は安定した基地として恒久的に存在し、豪傑たちはそこを離れては事件を解決して戻ってく…

完全にゼロから始めるサウンドノベル作成 002

さて。 前回からものすごく間が空いてしまいましたが、サウンドノベル作成、諦めたわけではございません。 歩みは遅くとも少しずつ、作成に必要な環境を整えてまいりました。 字幕だけの画面を作成するにあたっては、ノベルゲーム制作ツール「TyranoScript」…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 050

■たくさんある『水滸伝』の続編古本水滸伝(梅寄鶴・著/民国):七十回本の続編。梁山泊軍が官軍に勝ち続ける。水滸中伝(姜鴻飛・著/民国):七十回本と水滸後伝の間の話。水滸外伝(劉盛亜・著/民国):水滸後伝の続編。阮小七の娘と花栄の息子の恋物語。…

『水滸後伝』第20回あらすじ

呼延灼の部隊は、汪豹とともに黄河のほとりの楊劉村を守るよう指示を受ける。 呼延灼は汪豹から「金に投降して楊劉村を献じよう」と誘われるが、それには応じず、汪豹に謀反の意図があることを息子たちに伝える。 ある夜、汪豹は嵐に乗じて、自軍に引き入れ…

『水滸後伝』第19回あらすじ

宿元帥は開封にやってきた聞煥章に会い、彼を無罪にするために口添えしようと申し出る。安堵した聞煥章は、しばらく大相国寺に逗留する。 一方、金は一旦結んだ盟約を反故にするような宋の態度に怒って、兵を差し向けていた。金軍は宋に迫り、道君皇帝は李綱…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 049

張岱は『水滸伝』について、もう一つのことを記している。彼の郷里、浙江省の紹興では、旧暦の7月、恵みの雨を呼ぶときには「及時雨」、つまり宋江、つまり『水滸伝』、という連想がはたらいて、好漢たちに扮した仮装行列が行われる。【図解】— 水滸伝関連書…

水滸伝関連書籍bot 引用元一覧

気になる書籍がありましたら、ぜひ購入を検討してみてください。絶版になっている書籍も、電子書籍での入手が可能な場合があります。(著者名は敬称略) 水滸後伝(略称:鳥居後伝)1~3巻 著:陳忱 訳:鳥居久靖 平凡社 1966年 ISBN:4-256-80058-1, 4-256-…

『水滸後伝』第18回あらすじ

鄔瓊は登雲山の降伏を受け入れることを決め、兵士たちを休ませるが、山寨の頭領たちはひっそりと軍営に近づいて闇討ちし、黄信を名乗っていた蔣敬も軍の内側から呼応したため、軍は潰滅する。 頭領たちは「青州にいる黄信が危険に晒される」と考え、彼を山寨…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 048

主人の李応に従って梁山泊入りし、戦後も李応とともに行動した。こうしたことからも、恩を受けた人のためには誠心誠意働くという真面目さを持った男だということがわかる。だが、特に強いわけではないし、豪傑らしい豪快さに欠けており、梁山泊ではあまり活…

『水滸後伝』第17回あらすじ

蔣敬と穆春は登雲山に向かうが、道中、蔣敬が病気になり、困った穆春は廟に宿を求める。蔣敬を寝かせて薬を買いに出て行った穆春を、廟に滞在している竺大立と、若衆の芳坊が目撃する。 芳坊の言葉から、彼がお尋ね者の穆春だと知った竺大立は、廟の焦道士と…

『水滸後伝』第16回あらすじ

蔣敬は戴宗と別れた後、竜江関から船を雇うが、船頭の陸と張は蔣敬が寝入った隙に荷物と腰刀を取り上げ、彼を殺そうとする。 蔣敬はとっさに水中に逃げ、岸へと辿り着いた後、大雪の中で凍えて行き倒れかけるが、近くの草庵に住む老僧に助けられる。 その後…

『水滸後伝』第15回あらすじ

州知事は、北京の童貫の要請に基づき徽宗が下した聖旨を携えていた。戴宗を召し出し、軍で任務につかせるように、とのことである。戴宗は渋るが、結局は北京に向かい、役目につく。 金は宋と結んで黄竜府を陥落させ、趙良嗣もまた涿州を降伏させる。遼は宋と…

『水滸後伝』第14回あらすじ

安道全は挨拶回りで宿元帥の家を訪れた際、蔡京が盧師越の讒言を信じて自分を捕らえようとしていることを知らされる。 宿元帥は安道全に路銀を与えて開封から逃がす。また、「安道全の代わりに蕭譲と金大堅後が捕らえられた」との知らせが入ると、後から召使…

『水滸後伝』第13回あらすじ

楽和は暹羅城に迎えられる花夫人と秦夫人に倪雲・高青と五百人の兵を付き添わせ、そのまま城に駐留させる。 ある日、李俊たちは、台風に遭って船から投げ出された人々を救う。それは高麗に派遣された宋人が国に帰る船で、高麗国王の病気を治療し終えたばかり…

『水滸後伝』第12回あらすじ

金鼇島の沙竜が殺されたとの知らせが、暹羅国国王のもとに届く。国王の馬賽真は、宰相の共濤の「李俊らを早急に討伐すべき」という意見に賛同し、共濤と将軍の呑珪とを金鼇島に遣わす。 楽和の計略で、李俊たちは向かってくる暹羅軍に追い散らされたと見せか…

『水滸後伝』第11回あらすじ

李俊たちの船は海を渡ることはできないため、日本との貿易に出発しようとしている枢密府の船を奪って海へ出る。 一同は普陀山に参拝した後、韭山門で検問に遭い、朝廷の船ではないと見破られるが、物見役のなかにいた張順のもと部下・許義に救われる。 許義…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 047

魯智深と武松がひとしきり大暴れをし、物語世界を揺さぶったあと、前面から後退すると、選手交代とばかりに李逵が登場し破壊力を発揮するという展開になっています。これは、いいかえれば、長篇小説『水滸伝』の構造において、トリックスターは「並存」しえ…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 046

宣和時代(一一一九―二五年)とはそもそもどんな時代であったであろうか。それは一口にいえば好景気の時代であったといえる。ただしそれは本当に生産が活潑化したうえでの好景気ではなく、むしろ人為的に造り出された表面的な好景気であった。【虚実】— 水滸…

『水滸後伝』第10回あらすじ

童威が金を集めるために提案したのは、金持ちの船を襲うことだった。偶然にも楽和と花栄の家族の船を襲ってしまった童威たちは、これまでのいきさつを話して、楽和の考えを仰ぐ。 楽和は花公子に王宣慰の弟のフリをさせて呂知事のもとを訪れる。呂は「門下生…

『武俠好きさんに質問』第8回への回答

4〜5人の集団で出てくるうち、一番アホそうなメンバーがいいです。具体的には、 ・『天龍八部』の岳老ニ…老三? ・『天龍八部』の包不同 ・『神鵰俠侶』の馬光佐 ・『倚天屠龍記』の周顚 ・『書剣恩仇録』のハゴタイ などです。 どんなに打開が難しい、危機…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 045

ある時期からは李逵、鮑旭、項充、李袞という歩兵の4人組チームを作って戦うようになった。、李逵はよろいを着ることもあったが、ときに上半身裸で戦うこともあり、基本的に項充と李袞が団牌を構えて左右から李逵の防御を担当した。【プロフ 項充の項】— 水…

『水滸後伝』第9回あらすじ

李俊は梁山泊の仲間たちと別れた後、童威と童猛を伴って太湖に行き、四人の義兄弟(費保、倪雲、高青、狄成)と落ち合って、そこで近隣の住民たちを使って漁をして暮らしていた。 ある日、李俊たちが縹緲峰で雪を愛でていると、天から石板が落ちてきたため、…