梁山から来ました

中華圏の小説、ポーランドボール、SCP財団、作曲、描画などが好き。皆様のお役に立てる/楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指して、試行錯誤の日々です。

【金庸bot】8月の名セリフ・名会話に選ばれたツイートはこちら

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 金庸botをご覧の皆様、新企画「金庸 名セリフ&名会話 傑作選」にご協力ありがとうございます。皆様にいただいた「いいね」とRTの数を集計しましたところ、8月は6つのツイートが名セリフ・名会話に選ばれました。

1つ1つご紹介するとともに、動画づくりの際の裏話などをコメントさせていただきます。

 

 

育ての母に狗雑種(のらいぬ)と名づけられ、後に石破天と呼ばれる子供と、彼を連れ去った武芸の達人・謝煙客の会話の1つが、4ポイントを獲得しました。
この少年は世間のことを何も教わらずに育ってきたため、とにかく言うことがトンチンカンで、謝煙客は困惑したり激怒したり苦笑したりと、振り回されっぱなしです。今後も2人のおかしな会話が、少しずつbotに流れてきます。ご期待ください!
それにしても今回は、老人役で「棒読みちゃん(通称ゆっくり)」の「男性1」さんが大活躍しました。何だかんだ言って、棒読みちゃんは汎用性が高いです。と言うか、年輩の男性を演じられる有料ソフトがほとんどありません……。

 

笑傲江湖』より、華山派の二番弟子・労徳諾が、青城派の拠点で見た奇妙な練習光景の描写が、4ポイント獲得です。「他派の練武を見てはいけない」という武林の掟に言及しているので、情報としての価値が高かったのでしょうか。
笑傲江湖』のはじめの方は、武林の掟についての描写がとにかく多く、登場人物たちが武林での立場や掟にがんじがらめにされている様子が見てとれます。こうした前振りがあるから、後半のカタルシスが映えるんですね。

 

『射鵰英雄伝』の冒頭の、郭靖の父と楊康の父の出自がわかるセリフが3ポイントを獲得しました。彼らの出自は、作品自体にはあまり関係ないのですが、中国の古典文学に素養のある読者には、親近感がわきますね。
曲霊風は当時30代くらいの謎めいた人物で、最初「棒読みちゃん」に朗読させてみたのですがしっくり来ず、CeVIOの「タカハシ」の声を加工してそれっぽくしてみました。「タカハシ」には7月の動画で段誉パートも読ませています。演技の幅が広くて重宝しています。

 

前半3つとはガラリと雰囲気を換え、3ポイントを獲得した郭靖と黄蓉のやりとりです。
郭靖は7月の動画では「タカハシ」に読ませましたが、今回はVOICEROID2の「伊織弓鶴」に読ませてみました。ぼんやりしている善良な青年、というイメージに合っているかと思ったのですが、どうでしょうか……?伊織は、『天龍八部』の虚竹役にも想定しています。実際に使うのはずいぶん先になりそうですが。

 

李莫愁の攻撃から互いをかばい合う楊過と小龍女の会話が、ぶっちぎりの6ポイントを獲得しました。今回の後半のBGMとして、ドラマ『神鵰俠侶』の「你我」のアレンジを作成したのも、8月前半の時点でこのツイートが選ばれることがほぼ確定していたからです。
少年楊過の声はガイノイドTalkの「v flower」です。声質自体はイメージに合致しているんですが、この子は調整難しいですね……。李莫愁役のAI Talkの「かほ」さんも棒演技です。その点、小龍女役の結月ゆかりさんはさすがの緊迫感でした。

 

最後にご紹介するのは、『倚天屠龍記』より、張無忌及びその両親と、謝遜の別れのシーン。4ポイントを獲得しました。
無忌を演じるはAI Talkの「あんず」ちゃん。音声読み上げソフトの黎明期に激震をもたらした「月読アイ」(4歳幼女)と同じ音源です。無忌は当時10歳くらいということで、キャラにそぐわない気もしますが、中土に帰ってからの無忌の行動を見ていると、とても10歳男児相当の悪知恵を持っているようには思えません。生まれてから親たち3人にしか会ったことがなく、慈しまれて育った無忌の精神はあまりにも天真爛漫です。だからこれでいいのです(キッパリ)。


以上、8月の名会話&名セリフでありました。
「いいね」&RTで各ツイートにご支援をくださった皆様、誠にありがとうございました。
今回、支援したツイートが選外となってしまった方も、これに懲りず、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
(気に入ったツイートがありましたら、RTをしていただけますと、金庸botをフォローされていないフォロワーさんにもそのツイートが見えるので、援護射撃をもらえる可能性が高くなります)

 

なお、肝腎のbotへのツイート登録についてですが、現在も1日に10~20個ほどのペースでじりじりと登録を増やしています。
全ての作品の全てのシーンからのセリフ&会話が出揃うまでには7年ほどかかる見込みですが、それまであきらめずに、地道に登録を続けていきます。
bot界のサグラダファミリア」の様相を呈してまいりましたが、「常に進化を続けている」と考えればプラスに捉えることもできますので、今後とも変わらぬご愛顧をいただけますと幸甚です。