梁山から来ました

中華圏の小説、ポーランドボール、SCP財団、作曲、描画などが好き。皆様のお役に立てる/楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指して、試行錯誤の日々です。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 069

たしか中学にはいったばかりのころ、吉川英治の『三国志』を愛読し、関羽や張飛の活躍に胸おどらせた。関羽が死んだ時には、目の前がモウロウとして腰が抜けたようになり、翌日学校へ行って一番仲のよかった友だちに、「関羽が死んだ……」と言ったのをおぼえ…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 068

顧大嫂「かやつを、そのままにしておいたら、あたしたちに仇をするのがおち。草を刈るなら根まで抜けって言います。まず、あいつをやっつけて、その荷物を扈さんの手へもどしてあげなくちゃ。そしたら、なくなられた扈三娘への義理もたとうというものですよ…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 067

わが国でかたきうちといえば忠臣蔵だが、四十七士が吉良上野を討ちはたして、車座になってこれを食ったりしては、到底人に受け入れられるはずがないし、だいいちそんな話にすることを思いつく人もいないだろう。つまりわが国ではそれは「オハナシにならぬ」…

「武俠好きさんに質問」第17回への回答

世間の評価とは全く関係なく、「個人的に好き」な終わり方の作品はと言いますと、『雪山飛狐』『俠客行』『笑傲江湖』『鴛鴦刀』(全て原作小説)です。 では、一つひとつ見ていきましょう。 …の前に、話題の特性上、ここからはネタバレ全開フルスロットルで…

十数回目の『水滸伝』通し読み記録 011

以前、「ひとこと感想」のコーナーで、張横の渾名「船火児」に対する高島俊男先生の「船に火をつけるわけではない」というツッコミにかこつけて、 「朝廷と戦ってるときに船を火攻めすればよかったのに」 という話をしたことがあります。 今回、通し読みして…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 066

楊志は、水滸伝のなかで「洒家(サーチャ)」という一人称を用いる数すくない人物の一人である。「洒家」とは陝西方言の「おれ」である。つまり楊志という男はどこから眺めても東方の梁山泊とは縁のうすい人物で、どうしても、河北、山西、陝西あたりを活躍…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 065

およそ人のなす行為のなかで、最も重大なものは、人を殺す、という行為であろう。あらゆる動物のうちで、同じ種類に属するものを殺害するのは人間のみである、ということを聞いたことがある。人が人に殺され得る、ということは、人間が神から受けた最大の呪…

十数回目の『水滸伝』通し読み記録 010

さて、今回は、前回の「詩と美文不要論」の続きとなります。 前回の記事を未読の方、よろしければ下記リンク先も読んでみてくださいね!! 十数回目の『水滸伝』通し読み記録 009 - 梁山から来ました さて、前回は、百回本と百二十回本の随所に散りばめられ…

十数回目の『水滸伝』通し読み記録 009

金聖嘆が編纂した「七十回本」には、いくつか大きな特徴があります。 最大の特徴は、言わずもがな「百八星勢揃い以降の物語をなかったことにしたこと」。高島俊男先生が「腰折」と評するほどの思い切った改変で、今日でも賛否両論があり、議論はそう簡単には…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 064

晁蓋は、水滸伝のなかでやや特殊な位置を占める男で、〈中略〉勢ぞろいのすこし前に戦死してしまった。で、勢ぞろいの際には、第一位の宋江よりもう一つ上の神様として祭られることになる。梁山泊の主要メンバーであって百八人以外というのはこの晁蓋一人だ…

十数回目の『水滸伝』通し読み記録 008

さて。 何年かぶりに(まっさら、とは言えませんが、まあそれなりに)新しい気持ちで原作をひもといてみますと、時折、「あれ?こんな展開だっけ?思ってたんと違う……」という気持ちになることがあります。 無意識のうちに、記憶を都合のよいように捻じ曲げ…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 063

梁山泊の総大将、〈中略〉二つのアダ名を持つ宋江が登場した。水滸伝第十八回である。もっとも実際に総大将になるまでにはまだまだ紆余曲折があるので、宋江が梁山泊入りするのは第四十一回、この時はまだ晁蓋が健在だから第二位、正式に総大将の地位がかた…

十数回目の『水滸伝』通し読み記録 007

さて。 1度目、2度目の通し読みのときは、目まぐるしく変わる戦局、雪崩を打って入山してくる仲間たちに翻弄されて、細部があまり気にならなかった(…と思う…なにぶん、15年以上前のことなので)わけですが、十数回目ともなれば、一つ一つの表現にツッコミを…

【お知らせ】今後のbotの運用について

「金庸セリフ&会話bot」と「水滸伝関連書籍bot」をフォローいただいている皆様、いつもお世話になっております。 このたびは、中の人のPC故障という事態により通常のbot運用ができなくなり、大変ご迷惑をおかけしております。 さて、botの編集環境の方は、…

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 062

#敵だったけど味方になる系で好きなキャラあっ…それ訊いちゃう?話し出すと長くなるんだけどね(ドヤ顔— 水滸伝関連書籍bot (@shuihu_related) 2020年1月7日 最近、twitterの検索画面に出てくる人気のタグで、『水滸伝』関係に使えそうなものがあれば、積極…

十数回目の『水滸伝』通し読み記録 006

祝家荘戦が終わり、頭領たちが多数の新しい仲間たちを引き連れて、意気揚々と梁山泊に戻ってくる頃になると、十数回目の読者としては、ちょっと憂鬱な気分になります。そう、『水滸伝』史上最悪のエピソード、「朱仝の仲間入り」が近づいていることがわかっ…

水滸伝関連書籍bot 2020年の予定

さて、2020年がやってまいりました。全国一千五百万人…はちょっと大げさですが、まあ恐らく数千人はいるかと思われる水滸伝ファンの皆様、あけましておめでとうございます。 今年、水滸伝関連書籍botは、皆様のお役に立てるアカウントになるべく、つぶやいて…