梁山から来ました

中華圏の小説、ポーランドボール、SCP財団、作曲、描画などが好き。皆様のお役に立てる/楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指して、試行錯誤の日々です。

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 050


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『図解雑学 水滸伝』には、11作品もの水滸伝の続編がリストアップされています。

 

水滸伝の続きをどう考えるかは、人によって大きく異なるようですね。

朝廷と馴れ合う百回本、百二十回本の展開を否定して、七十回本の続編を構想するもよし。しかしその場合のスタンスも大きく分けて2種類あって、「朝廷に反旗を翻したならず者集団には天誅が下るべきだよ派」と「梁山泊はもっと朝廷をコテンパンにやっつけるべきだよ派」という、真逆の考え方に基づいた続編が、各々存在しています。

百回本あるいは百二十回本の展開を受け入れるのであれば、残党と後続の世代にもうひと騒動起こしてもらうとか、百八の魔王たちを別の時代に生まれ変わらせるとか。これも色々ですね。

 

ところで本ツイートの最後にある『水滸外伝』ですが、『水滸後伝』の続編という設定でこの内容は、ちょっとおかしい気がします。

花栄の息子は一人しかおらず、『後伝』の作中で、暹羅国の馬国王の娘と婚姻を結んでいます(花栄が死んでいるので息子の数は増やせません)。そして阮小七の方は、少なくともエンディング一歩手前までは独身で、子どもは影も形もありません。

ということは…『後伝』が終わってから阮小七に娘が生まれて、花栄の息子(妻あり、18歳以上年上)との間に恋物語が勃発?!

どうも、無理がある気がしますよね。

 

図解雑学のこのページを5度見、6度見して確かめたのですが、確かにこう書いてあります…。

一度、実物を読んで確かめてみたい!しかし『水滸外伝』が『水滸後伝』より遥かに劣る出来だとすれば、翻訳が出ることはまず望めないでしょうね。中国でも、現在出版されているかあやしいですしね。

モヤモヤしますが、この疑問はしばらく置いておくしかなさそうです。いつか原文が手に入る日まで。