梁山から来ました

中華圏の小説、ポーランドボール、SCP財団、作曲、描画などが好き。皆様のお役に立てる/楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指して、試行錯誤の日々です。

水滸伝関連書籍bot 連想語り 076


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どうもこんにちは。実は昨日、別アカで勘違いをやんわり指摘したところ、暴言を吐かれてしまい、丸一日落ち込んでいました。

まあ、向こうは今頃そんなことはコロリと忘れてパフェとか食べてらっしゃるでしょうから、こちらも忘れるために、楽しいことを考えましょう。

たとえば索超のこととかね。

 

 

さて。

梁山泊とは山賊や落ちぶれ軍人のたまり場ですから、「気が短い」というのは彼らのうち半数が、デフォルトで持っている特性だと思うんですね。中には相当の事態にならないとブチ切れない人もいますが、そっちの方が例外に近いです。

だから、好漢のキャラ付けとして、「気が短い」という点だけを推していくのは、苦しいものがあります。秦明ひとりならまあアリですが、二人目、三人目の「短気キャラ」となったときに、秦明の影に隠れてしまうのは如何ともし難い。

 

で、索超についてですが、彼はただ「せっかち」という以上に、「プライドが高い」「負けず嫌い(ただし相手の実力の高さはちゃんと評価する)」というところに注目すると、キャラの魅力が広がるのではないかと思います。

他の登場人物との関係性で言えば、楊志さんとは言うに及びませんが、関勝との関係も注目に値します。

穿ちすぎかもしれませんが、索超は関勝に対し、一方的な「確執」みたいなものをずっと持っていた気がするんですね。

 

梁山泊と闘うために北京に派遣された、実力ある軍人の関勝。彼は、索超が負傷して戦線を離脱しているうちにやってきて、しばらく梁山泊と戦った後、割と簡単に寝返ってしまいます。

全快した索超が戦場に出て、敵側にいる立派な髯の武将を見て「あれが今度寝返った関勝です」と教えられたとき、瞬時に怒りがゲージを振り切ったことは、想像に難くありません。

で、一戦交えるわけですが、彼らの実力は伯仲していて「索超には関勝を攻め下すことができなかった」とあります。

 

その後、索超も落とし穴にはまって梁山に加わるわけですが……次に注目したいのは、索超が方臘戦において討ち死にしたときの状況です。

索超は、敵将の石宝と刃を交えたとき、石宝がわざと隙を見せて逃げ出すと、それに追いすがります。関勝が「行くな」と叫んだにもかかわらず、そのまま進んだ索超は、流星鎚を顔に受けてしまいます。

このとき、敵軍がどっと進撃してきて、助けに行った鄧飛ももろともにやられていますから、索超の追撃は大変マズい判断だったと言わざるをえません。

 

この追撃は単に「頭が怒りで一杯過ぎて、制止の声が聞こえなかった結果」と捉えるのが、一般的なところでしょう。ただ、「関勝の一声が索超の火に一層の油をそそいだと」考えることも、不可能ではありません。

関勝から「行くな」と言われた索超の心に、

「お前の言うことなど聞くものか。俺が絶対にあのにっくき敵将を捕えて、実力を見せつけてやる」

という負けん気がむらむらと沸き起こり、その結果深追いし、自らと鄧飛の死を招いた、という可能性も……。

 

 

ま、いつものアレです、「世界に一人くらいこんな深読みをする人間がいても罰は当たるまい」くらいの感じで、読み流していただければ幸いです。

 

 

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