梁山から来ました

中華圏の小説、ポーランドボール、SCP財団、作曲、描画などが好き。皆様のお役に立てる/楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指して、試行錯誤の日々です。

「水滸好きさんに質問」第13回への回答

 

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タグに集まるツイートの大部分が主催者のものというのはさすがによろしくないので、以降、考えた「あるあるネタ」をこの記事に書き溜め、今週日曜まで随時更新していこうと思います。

5/31が終わった時点でのこの記事の状態が、現時点での自分の、この問いへの回答ということになりますね。

 

中には以前、このブログで語ったものもありますが、ここらで一度、まとめてみるのもアリかなと。

 

また、皆様が考えられたご回答が、この記事内の「あるある」とカブってしまうこともあるかもしれませんが、お気になさらず、ガンガンつぶやいていっていただければ幸いです。よく言われることだから「あるある」なのであって、先に言った方がどうとかはないはずなので。

それでは、参ります。

 

 

・盛り上がったところで話を終えたいばかりに、回の最後で意味もなく事件を起こしがち。

 

・「くどい話はぬきにして」で端折られる話の「くどさ基準」、よくわからない。 

 

・好漢が歳をとる気配がない。史進が三十数歳のアホの子と化す。

 

・武芸を嗜まない美女は、大概性根がろくでもない。

 

・とにかく大きい金額を言いたいときには「三千貫」を連発する(※ざっくり現代の三千万円に相当)。

 

・どこからともなく無尽蔵に湧いてくる銀子。どんなペースで朝廷や大富豪が組織する隊商を襲撃していたのか気になる。

 

・朝廷側にいる人物はすぐに寝返るけど、一度梁山泊に入った人物は絶対に裏切らない。そして宋江たちは「仲間の好漢が裏切るのでは」という懸念を全く持たない。

 

・講釈師の視界に入ってない場所で大きな事件は起きない。宋江の旅物語や祝家荘の話をやってるときに二竜山や少華山で事件は起きない。

 

梁山泊に趙姓の好漢はいない。朱姓の好漢は4人いるが、概ね常識人。(宋と明の皇帝の名字だから、というのが関係していそうです)

 

・モブ兵士や好漢の家族の存在感が希薄すぎて、梁山泊には人間が108人しか存在していないかのようだ。

 

・危ない目に遭わずに大河を渡れる確率が低すぎる。

 

・囚人が人里離れた居酒屋に入って無事に出てこられる確率が低すぎる。

 

・元宵節の夜を無事に越せる確率が低すぎる。

 

・席次に納得いかないことが多い。多分解兄弟よりも孫立のが強い、扈三娘の59位は王英のせい、杜遷かわいそう、李雲が朱富より格下はおかしい、等。

 

・阮小五は、上と下に比べて個性に乏しいせいか「母のかんざし」ネタを引っぱられすぎ。もう許してあげよう(と言っている自分からして今後も引っぱる気満々である)。

 

・鄧飛の人肉食いはスルーされがち。

 

・登場時には強烈な個性を見せつけるのに、仲間になると集団に埋没してしまう好漢たち。敵として出てきたときには強いのに、仲間になると弱くなるゲームのキャラと同じ(違うか)。

 

・燕青がおいしいところをかっさらっていく。他の好漢に出番を譲ろうという気づかいはあまりない。

 

・(精神的に)成長しない皇帝と、反省しない奸臣たち。どんな不祥事があろうと蔡京や高俅たちが更迭されることはない。もうやだこの国。

 

・しびれ薬の正体、よくわからない(放置すると死に至ることもある劇毒なのか、単にものすごくアルコール濃度が高い酒という可能性も)。そしてしびれ薬の解毒に使われる薬の正体はもっとよくわからない。

 

・翻訳が古いと日本語の意味がよくわからないことがある。ずくにゅう……?

 

・翻訳が古いとキャラの言葉づかいがたまにかわいい。特に岩波(吉川・清水訳)と鳥居訳後伝。

 

・リメイクでは朱仝と雷横が存在ごと消されがち。

 

・リメイクでは戴宗の初登場時の態度の悪さがなかったことにされがち。

 

・リメイクでは宋江梁山泊入りするまでは割としっかりやるけどその後はエピソードごとガンガン削りがち。そして七十回以降はやらない。

 

・リメイクは李逵の性格に凝りがち(現代の日本人にも理解できる行動原理にしようと頑張っている)。

 

・リメイクでは宋江が美白している(物理ではなく精神的に)。

 

・原作中に幼な名が書いていないために、リメイクで好き勝手に名付けられ公然と呼ばれまくる林冲の妻。

 

・漫画版はなぜか途中で李忠の顔が変わっていることが多い。

 

・ドラマの王英の再現率が高すぎて「これ以上王英っぽい人はそうそう存在しないだろう」と思うのに、新しいドラマが出ると同じくらい再現率の高い別の王英が出演していて、中国は広いんだなと思う。

 

ジャイアントロボOVAを観ているときに、九大天王の名前リストが出たところで呆然としてしまい、慌てて巻き戻して一時停止する水滸クラスタ

 

ジャイアントロボOVAで「エンシャク殿」という呼び方を耳にするたびツッコミたくなる水滸クラスタ

 

・「敦盛」を「郭盛」と空目する水滸クラスタ

 

・「泰明」を「秦明」と空目する水滸クラスタ

 

・2人1組で出てくる好漢が多いからといって、108人を2人ずつ54組のペアにしようとすると詰む(トランプを作った人たちは、相当頭を悩ませています)。

 

梁山泊は、各時代の政治状況や社会で共有されている倫理観によって、「悪者」にされたり「いい者」にされたり忙しい。

 

・「こんな時代だからこそ、彼らのようなヒーローが必要だ!」と言うが、では「こんな時代」ではなかった時代とはいつのことか、考えてみてもよくわからない。