水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 019
赤い虬髯で血ばしったまるい眼の酒屋のオヤジというのはかなりおそろしい。そのオヤジと人肉酒屋のうわさをしあう宋江らも神経がにぶい。
— 水滸伝関連書籍bot (@shuihu_related) 2019年8月18日
【事典 李立の項】
改めて指摘を受けて考えてみると、何ともシュールな絵面ですね。
どう見てもヤバい顔をしている居酒屋のオヤジと人肉酒屋談義を繰り広げる宋江ほか2名……。
まあ、宋江に危機意識が欠けているのはこの場面に始まったことではないんですけどね。
うっかり閻婆惜のところに晁蓋の手紙が入ったポシェットを置き忘れたり、清風鎮では灯籠祭で見世物を見てバカ笑いしたために劉夫人に見つかって捕らわれたり、前科は色々あるのです。
この後には潯陽楼の反詩という大変なやらかしが控えていますしね。
もし、宋江が水も漏らさぬ用心深さを備えた人物であれば、そもそもそんなにたくさんの事件が起こるわけもなく、ということは梁山に入るはずの好漢たちも登場できなくなります。
つまり、宋江に危機意識が足りないのは、物語上の必然と言えるでしょう。
宋江にはぜひとも、せっせと旅をし、生来のうっかりから、たくさんの事件を起こしてもらわないといけません。
梁山泊に一〇八人の頭領たちを揃えるために。