水滸伝関連書籍bot 連想語り 082
大山大将のような働きをした人が凱旋すると、待ちかまえていたのは陸軍准尉への任官であったという。これは宋朝廷の賞罰が、どんなにでたらめであったかを皮肉ったのだが、それがそのまま著者の生きていた明代の状態にあてはまるものであることは言うまでもない。
— 水滸伝関連書籍bot 「水滸好きさんに質問」実施中! (@shuihu_related) 2020年4月30日
【虚実】
この文章を初めて読んだのは15年ほども前になりますが、当時は大山大将が誰かわからず、喩えがピンとこなかったのです。
今はわかります。『坂の上の雲』ちゃんと全巻読みましたから!(ドヤァ
日露戦争における大山大将の役割は、征遼戦において宋江が果たした役割と類似。
(小説水滸伝における征遼戦は宋の圧勝、日露戦争は日本が辛うじて判定勝ちに持ち込んだ、という違いはありますが)
そして「陸軍准尉」というのは、征遼戦から帰った宋江が賜った「保義郎」の地位の低さを喩えたものです。
あー……
それは確かに、ミスマッチっていうレベルじゃありませんな。
賜った方だって、真面目に怒るのもバカらしくて、笑うしかないだろうと思います。
ところで、この『水滸伝 虚構のなかの史実』が書かれたのは1970年代ですが、著者の宮崎市定先生は、まさか大山大将を知らない人間が読者になるなんて、考えもしなかったことでしょう。
なんだか、自分の無知が申し訳ない気分ですが……
ここは、「それほどに世代を超えて愛された書籍なんだ」と、ポジティブに考えることにいたしましょう。
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