助けて!日本の武俠小説業界が息してないの!!
#武俠好きさんに質問
— 秦暁 Aguila Jata (@heki007reki) 2020年3月11日
【参考】現在、アマゾンで1分冊でも新品文庫の品切れが発生している金庸小説邦訳リスト
天龍八部/射鵰英雄伝/神鵰俠侶/倚天屠龍記/連城訣/俠客行/碧血剣/鹿鼎記/書剣恩仇録/飛狐外伝/雪山飛狐/短編集
つまり、笑傲江湖以外全部。
版元に増刷の意向があるのかはわかりません。 pic.twitter.com/QrHdmYWRtv
……はい、ちょっと気になったんで調べてみたら、えらいことになってました。
もしかすると「たまたまAmazonが切らしてるだけで、あるところにはある」のかもしれません。
ひょっとすると、「たまたま調査したのが品切れの時期だった」というだけで、版元は今後、増刷を予定しているのかもしれません。
しかし、「Amazonで新品が手に入らない」というのは、「供給がない」ということと、ほぼ同義じゃないかと思うんですよ。
いつの間にか、日本において、武俠小説ファンの新規参入の道は閉ざされていました。
今、我々がいるのは閉じた世界です。今いる武俠小説ファンがいなくなれば、この世界はひっそりと終わりを迎えます。新しい住民が入って来られないのだから、当然です。
自分は個人的に金庸の小説を「この世界全体にとっての大きな財産」だと思っていて、だからこそ金庸botを運営するに至ったのですが、ここまで壊滅的な状況から、何かできることがあるのだろうか……と、打ちひしがれる思いです。
もちろん、版元を責めるつもりはありません。出版社には社会的責任があるといえども、商売こそが本分ですから、需要がない本をいつまでも刷り続けるわけにはいかないでしょう。
問題は、「金庸の小説に需要がない」というところにあります。
そしてこの事実に対しては「閉じた世界で既存の武俠ファンに向けてだけ情報を発信していればいい」と思っていた自分も、責任を感じざるをえません。
(まあ、「社会に対する影響力なぞ無きに等しいお前が責任などと、烏滸がましい」と言われればそれまでですけどね。感じるだけなら、自由かと。)
これから、『笑傲江湖』だけを武器に、どんなことができるでしょうか。
一朝一夕に思いつくものではありません。
しかし、せっかく日本語に翻訳された金庸作品の読者を絶やさないために、尽くせる手は尽くしたい。
「武俠好きさんに質問」は、開始から1年を迎える6月で、一旦休止とさせていただきますが、その後も何らかの企画は実施していきたいです。
できれば、既存ファンの皆様だけでなく、武俠の世界に触れたことのない人々の耳目をも、集められるような何か。
しばらくお時間をください。考えてみようと思います。