梁山から来ました

中華圏の小説、ポーランドボール、SCP財団、作曲、描画などが好き。皆様のお役に立てる/楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指して、試行錯誤の日々です。

十数回目の『水滸伝』通し読み記録 002

ちょっとお行儀の悪い話なのですが。

食事の最中に、つい携帯をいじってしまったりする方です。

モノを食べてるときって(まあ基本ぼっちだからなんですが)、妙にアタマの中が暇じゃないですか?

そんなときにはつい、気になってすぐにネットで調べずにはいられないことが出てきたり、ぼーっと生きてる時間が勿体ない気がして無闇に情報を詰め込もうとしてみたり、してしまうんですね。

「よくない傾向だなー」と思ってはいるんですけどね……。

 

で、数日前の話です。

昼食の最中につい携帯に手が伸びて、『水滸伝』の続きを呼び出そうとしたんですが、「今、しおりが挟まってるのがどの場面か」に思い至ったとき、その手がぴたっと止まりました。

丁度、潘金蓮西門慶といい仲になったあたりだったんですね。

いくらなんでも、昼食の最中に間男の話はちょっと……うん、遠慮したいっすわ。

 

でも、よくよく考えると、

水滸伝』って、間男以外にも全体的に、危険ゾーンが目白押しなんですよね。

そのちょっと前はと言えば、武松さんが素手で虎をぶっ殺してる場面だし、逆に少し後ろはと見てみれば、「饅頭に人の毛が挟まってる」とか言ってるし。

その後も鴛鴦楼の皆殺しやら、宋江の心臓を取り出して喰らう話やら、黄文炳の腿を生きたまま切り取って炙る話やら……最早、どこに足を置けばいいのかわからない地雷原の様相です。

 

これはもう、アレですね。

食事中に『水滸伝』を読もうとすること自体が間違っている、と。

目の前の食べ物への感謝を忘れず、「食べる」という行為そのものに集中せよ、と。

物心ついた頃から教えられている当たり前のことを、この年になって改めて身につまされた、そんなある日の昼でありました……。