水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 042
梁山泊入りした後は歩兵軍の頭領に命じられるんだけど、たいした活躍もないまま方臘征伐で溺死しちゃうの。
— 水滸伝関連書籍bot (@shuihu_related) 2019年9月17日
施恩って、要するにただの武松ファンなのよね……。気持ちはわかるけど、あんまりベタベタしないでほしいわ!
【女子 施恩の項】
施恩というのは、大体の人物紹介本で酷い書かれようをしている好漢……こ、好漢?えーと、まあ好漢……です。
上記の『女子読み水滸伝』の記述はまだ愛がある方で、
『百八星のプロフィール』でも「どこか好漢らしくない」と書かれ、
『水滸伝人物事典』に至っては「名前とは逆に恩を押し売っている」と、けちょんけちょんです。
もうやめてあげて!施恩のライフはゼロよ……!
よく言われることですが、梁山泊には百八人もの頭領がいますから、颯爽と現れて大活劇を繰り広げるスーパーヒーローばかり、というのはちょっと、無理があります。
席次で言えば40番台くらいから「あまり目立たない」「相方との区別がない」と書かれる好漢が多くなり、
80番台くらいから「ええと…これのどこが鬼神の生まれ変わり?ただのケチな小市民じゃん」みたいなキャラが増えてきます。施恩は後者の代表格ですね。
でも、だからと言って彼らに魅力がないわけではありません。
読者は、スーパーヒーローの武松さんとは共有できない身の丈サイズの悩みを、施恩となら分かち合うことができるかもしれないのです。
施恩だけではありません。
宋清に穆春、宋万、杜遷、李忠、周通、蔡福蔡慶兄弟、石勇に王定六、ドベトリオの白勝時遷段景住……。
彼らがちょっとした偶然(天界の理論からすると運命?)から、梁山泊という圧倒的な存在に巻き込まれ、ときに戸惑い、ときに傷つきながら、この集団とともに生きて死ぬ覚悟を決めるまでの物語は、スーパーヒーローたちの大活躍と同じくらい、大きな価値を秘めていると思っています。
まあ、それを「面白い」と思うかどうかは、人それぞれなんですけどね。