水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 041
もし潘金蓮と西門慶がここで殺されなかったら、という仮定のもとに展開される金瓶梅世界は、およそ水滸伝世界の対極にあります。ここで描きだされるのは、『水滸伝』が完全に捨象したところの色欲や金銭欲にまみれた、文字どおり「倫理なき人々」の姿です。
— 水滸伝関連書籍bot (@shuihu_related) 2019年9月15日
【五大】
(このシリーズは基本的に個人の思いのたけをを書き散らかすだけのチラ裏ですが、今回はいつにもまして個人的な感想なので、先にお断りしておきます。もし、気を悪くされた方がいらっしゃったら、すみません……)
『金瓶梅』は、一度だけ、要約版を読んだことがあります。
…いやー、実にしんどい読書体験でした。このしんどさは『方法序説』の後半を読んだときにも匹敵します。
何がって、
「そういうのよくないと思うな」
以外の感想が湧いてこないんですよ……。
(あ、『方法序説』は違いますよ、念のため。ちなみに『方法序説』の後半を読んだときは「え?何この…神様?何?」以外の感想が湧きませんでした)
いや、『水滸伝』にだってよくないことはたくさん書いてあるんですよ(朱仝のあれとか秦明のそれとか人肉饅頭とか)。
ただ、『水滸伝』を読んだときは、その出来事のどこがよくないと思うのか、ではどう改変すれば自分なりに許せる出来事になるのか、割と真剣に考えてたんですよ。
『金瓶梅』の場合は、そこを考える気力すら湧きませんで……。
以前のこのシリーズで「要約を読んだだけでその作品を理解したような気になるのはどうかと思う」といった口で何を言うか、って感じなんですが、
正確に言えば、「『金瓶梅』は、理解できる気がしなかった」ということになります。
いつかは理解できる日が来るのかもしれない。でも、それは今ではないですね。
人間、誰しも、得意不得意はありますよね。
『水滸伝』のことを
「ただ酒を飲んで暴れてるだけじゃないか。全然面白くない」
という人だって、世の中にはいるんですしね……。