水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 036
陳達と楊春はずっといっしょになってでてくるが、性格がまるきりちがう。陳達はおっちょこちょいで軽率なヤツだが、楊春はつねは静か、そして、ここぞというときにまっ先に行動するたのもしいヤツだ。残念ながらそれほどつよくない。
— 水滸伝関連書籍bot (@shuihu_related) 2019年9月6日
【事典 楊春の項】
この「ひとこと感想」シリーズも(ひとことじゃなくなってる、というツッコミは有難く受け止めることとして)ついに36回を迎えることになりました。
普通なら、末尾が0の数字がキリ番ということになりますが、我々の業界では36、72そして108が特別な数字ですからね。
何はともあれ、よく続いたと思います。
さて、楊春についてです。
「ここぞというときに真っ先に動く」というのは、史進と魯智深を助けるために宿太尉に渡りをつけるとき、楊春が道案内を買って出たことを言っていますね。
あっさり書いてあるので、漫然と読んでいると見落としてしまいますが、小さなところでひっそりと、絶妙な人選が行われていることもあり、侮れません。
ま、人選に深い意味なんてない場合も、多々あるんですけどね。
また、このとき史進を助けてくれた宿太尉に対し、好印象を強く持ったのも、元少華山の面々のようです。
高俅軍を返り討ちにして開封に帰らせた後、「果たして高俅が招安のためにちゃんと動いてくれるだろうか…」と思案する宋江たちに、「宿太尉のお力を借りてはどうか」と進言したのは朱武でした。
こうした細かいところに、少華山の結束の強さが伺えます。「生まれた日は違っても、死ぬときは一緒」の誓いは、朱武の口から出まかせじゃなくて、ちゃんと存在していたのかも……。
だとすると、方臘戦で史進、陳達、楊春が一緒に死んで、一人でとり残されてしまった朱武は可哀想ですよね。
『女子読み水滸伝』の作者さんもその点は気になったようで、楊春の項で言及されていました。