梁山から来ました

中華圏の小説、ポーランドボール、SCP財団、作曲、描画などが好き。皆様のお役に立てる/楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指して、試行錯誤の日々です。

水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 032


『女子読み水滸伝』の一番の魅力は、水滸伝のストーリーやキャラクターに対し容赦なく突き刺さる、軽快かつ辛辣なツッコミです。
「あ、現代人ならやっぱりそこは気になるよね」と共感したり、「その発想はなかったwww」と抱腹絶倒したり、読んでる側もリアクションに忙しいです。
(あーでも、生き生きしたイラストも、大きな魅力のひとつですね。甲乙つけ難いので、同率1位ということにしておきましょうか)


それで、張横の最期についてですが、皆様はどう思われますでしょうか。
実は自分は『女子読み』を読む前に、旧友から
「張順が張横をとり殺したみたいだ」
という意見を聞いていたので、同じような解釈をする人がいるんだなーと、少し感動してしまいました。


自分の意見はと言えば……
そうですね、弟の霊にとり憑かれて体力をごっそり持って行かれ(経験がないのでわからないんですが、憑依されるって、死ぬほど疲れそうじゃないですか?)、更に弟の訃報を聞いて精神的に打ちのめされ、抵抗力が弱っているところを、病原菌に狙い撃ちされたんだと思います。
ただでさえ不慣れな気候の下、軍全体に疫病が蔓延しているような、劣悪な環境でしたからね。

で、病魔に侵された張横は、「こんなところでくたばってたまるか!絶対に治ってやるぞ!」というだけの気力を持つことが、できなかったんじゃないかと考えています。
仮に頑張って生き残ったとしても、その先に何があるかって、……ねぇ?
あとはもう、時間の問題だったのではないかと。


……でも、上記の説明をちょっと詩的な言葉で言い換えれば、「弟に引っ張られた」ということになるのかもしれませんね。
病にうなされる張横の耳には、黄泉の国から自分を呼ぶ張順の声が聞こえていたとしても、何の不思議もないですしね。

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村