水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 022
徽宗の場合においても、欽宗を皇太子に立ててから父子の間にひびが入った。両者の側近が互いにあることないことを告げ口するからである。官僚の中には先物買いして皇太子に取り入ろうとする者があれば、いっそ廃立を企てて、もっと大きな恩賞を覘(ねら)おうとする者も現れる。
— 水滸伝関連書籍bot (@shuihu_related) 2019年8月23日
【虚実】
ちょっと大きな組織に身を置くと、似たような話はいくらでも転がり込んできますね。
さすがに、重役が血縁者を後継に選ぶということはあまりありませんが、
「本部長候補のAさんとBさんのうち、社長に選ばれたのはAさんだった。Bさんに取り入り、彼の下で動いていた社員たちにとっては不遇の時代となった。
彼らは今、何とかAさんに大きなミスをさせて、代わりにBさんを本部長に据えようと、工作に余念がない。」
くらいの話は頻繁に耳にします。
気骨ある科挙官僚のように、実力でそれに見合ったポストに就ける人なら、周りも「妥当だな」と思うのですが、
ポスト争いで勝ち上がる人というのは往々にして、権力者のご機嫌とりが上手いだけで、仕事の腕はさっぱりだったりして…そういう場合はまあ、蛇蝎のごとくに嫌われますよね。
そして、そういう輩をのさばらせておく権力者もまた、「見る目がないボンクラ」と、陰で罵られるわけです。
いくら科学が進歩しても、人間の本質は変わらない。
そう考えると、何ともやるせない気持ちになりますね。