水滸伝関連書籍bot ひとこと感想 014
いくらからだが大きく力が強く、武器のあつかいにすぐれていても、凌振の火砲のふるう力にくらべればへのようなものだ。〈中略〉夜のシジマに炸裂する火砲の音は脅威そのものだ。梁山泊軍団は他を圧する大火力をもっていた。勝って当然だ。
— 水滸伝関連書籍bot (@shuihu_related) 2019年8月13日
【事典 凌振の項】
ええ、まさに、ですね。
宋代の火薬というのは敵を傷つける用途で使われることはあまりなく、発煙筒くらいのレベルのシロモノであったと聞きますが、それでも、あるとないとでは大違い。
火器の存在すら知らない地方民の集まりでは、その炸裂する音を聞き、閃光を見るだけで怖気づいて陣形を乱し、マトモに戦うどころではなくなってしまったことでしょう。
ふと思ったのですが、轟天雷凌振自身は、火器の操作を誰から学んだのでしょう?
凌振の過去話がないので想像するしかありませんが、やはり朝廷お抱えの凄腕の技術者から、と考えるのが妥当でしょうか。
「技術発展のために使える資金が潤沢にある」と言えば、やはり税金の集まるところ。
ただ、梁山泊が童貫軍や高俅軍と戦っていたときに、相手が火器をバンバン使っていた描写は、なかったような気がするんですよね(うろ覚えですみません)。
とすれば、凌振の師匠たる技術者は既に亡くなったか、もしくは引退していたのか。
あるいは、凌振自身、火器の扱いは独学で覚えたものなのか。
そのどちらであっても、凌振という人材の価値はめちゃめちゃ高いことになります。
何せ、大宋における火器扱い技術者のナンバーワンであり、オンリーワンなのですから。下手な天罡星よりずっと貴重な存在です。
52番目なんてハンパな位置なのは、明代に生きた水滸伝の作者(たち)が火器の力を過小評価していたから、としか……。
あー、でも、よく考えてみれば、
同じくめちゃめちゃお高い人材のはずの安道全は56位ですし、時遷なんかアレですよ。ビリから2番目、107位です。
人材としての希少性と、梁山泊における席次は、必ずしも一致しない……ということのようであります。